ポイント・オブ・ノーリターンって知ってますか?
直訳すれば「元の状態に戻れなくなる地点」という意味ですが、
美しい緑の地球に戻れなくなるその日です。
地球の環境、気候変動は、そのポイント・オブ・ノーリターンに迫っています。
タイムリミットは目の前!!
先月、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の第6次評価報告書の第1作業部会総会の報告がありました。
それは、猛暑や洪水などの異常気象が、温暖化の影響によるものであり、人間の行動に大きく関わっていることが科学的に示され、最新の知見が緊急性をもって「より早く、より強く、より高く」温暖化対策を進めるべきであると、私たちに告げています。
その報告書では、
【地球の気候変動は人間の活動が関わっている】と明記されています。
温暖化や異常気象が人間の営みによるものであることが事実として「疑う余地がない」と論拠され、
人間の活動は地球の平均気温を上昇させ、
熱波、降水、干ばつ、
さらに氷河や北極圏の海氷の後退、
海面上昇による沿岸の洪水や海岸浸食、
海洋酸性化、熱帯低気圧の強大化など、
大きな(人為的な)気候変動の影響をもたらしていることが認められる、と告げています。
また、大気中の二酸化炭素の濃度は過去200万年で最も高く、
ここ数年の温室効果ガスの排出量は過去80万年で最も急速に増加していることが指摘されています。
それによる気温の上昇は、2021年から2040年までに1.5℃にもなる可能性が高いとしています。
20年以内にです!
今生まれた子供たちが二十歳になった時、いったいどんな地球になっているのでしょうか!
「もはや気候危機は遠い国の話ではなく、自分たちの生活を脅かす猛暑や洪水が直接的に関係しており、このままではさらに激甚化していくことが科学によってより明示された。誰もに関わる身近で巨大なリスクとして、パリ協定に沿って1.5度に気温上昇を抑えることが、社会全体で共通認識となる知見を提供している。COP26に向け、46%削減目標を掲げた日本であるが、50%以上の高みを目指すことがより一層必要である。そしてその半減目標を確実に実施していく施策を整えて、COP26に提出してもらいたい」
再掲になりますが、今回の報告で重要なのは、
地球温暖化の要因は人間の営みであると示されたことです。
ポイント・オブ・ノーリターンはもうそこまできています。
近々にも、一線を越える日がきます。
取り返しのつかない「日」をむかえないように、
今私たちが出来ることを、もう一度考えてみませんか。
誰かがしてくれる、
ではなく、
皆さんだったらまずは何をしますか?
TPCCとは
Intergovernmental Panel on Climate Change
地球温暖化に関して世界中の専門家の科学的知見を集約している国連機関です。
三つの作業部会に分かれており、第1作業部会は、温暖化の科学(自然科学的根拠)、
第2は温暖化の影響(影響、適応、脆弱性)、
第3は温暖化の対策(気候変動の緩和策)です。
※今回の発表は、第1作業部会から自然科学に関する報告書になります。
<参考・出典>
WWFホームページ ⇒ https://www.wwf.or.jp/activities/activity/4685.html
環境省ホームページ ⇒ http://www.env.go.jp/earth/ipcc/6th/index.html
国連広報センターホームページ ⇒ https://www.unic.or.jp/news_press/info/42637/