今年の6月、あまり話題として取り上げられませんでしたが、
SDGsの達成・進捗状況の報告が『Sustainable Development Report 2021』にて公開されました。
トップ3はやはり北欧。
フィンランドは初の1位、スウェーデン2位、デンマーク3位。
スウェーデン(SDGs17目標のデザイン、SDGsケーキなどが生まれた国) は6年連続トップ2に入りました(4年間1位、2年間2位)。
残念ながら、日本は18位。
数年前からの傾向で下がり続けています。
ポイントは下がっていませんので、他の国が頑張っているということかと思います。
日本の取り組みが遅れていると指摘されたのは20項目でした。
特に将来の地球環境に密接につながる
GOAL12:つくる責任 つかう責任
GOAL13:気候変動に具体的な対策を
GOAL14:海の豊かさを守ろう
GOAL15:陸の豊かさも守ろう
の認識の低さが気になります。
特に、<GOAL15:陸の豊かさも守ろう>ですが、
昨年は「適度に向上している」だったのが「悪化している」になってしまっています。
SO2排出量、プラスチックを始めとした廃棄物問題、海洋汚染、森林破壊、過剰な食糧生産などなど、さらに前向きな取り組みが必要となっています。
また、近年話題となっている貧困問題。
先進国の中でも相対的貧困率の高さも指摘されています。
これは所得の格差に注目する指標ですので、単純に貧困層が多いとはいえなのですが、
確実に世帯に対する収入の格差は問題になっていることは事実と思います。
加えて、恥ずかしいことに、
欧米諸国と比較しても大変遅れているのが男女の格差(ジェンダー問題)です。
賃金格差、無賃労働時間(家事など)の格差、議員数の男女差など、
これはみなさんも感じていることではないでしょうか。
もちろん、世界的にみても、達成・進捗状況が順調に向かっている国は多くはありません。
あと9年。
ポイント・オブ・ノーリターンだけは避けたいと思いませんか。
下の図は、日本の各GOALの状況の傾向がまとめたられたもので、各GOALのアイコンの色は下記の状況を示しています。
緑:達成できている
黄:課題が残っている
オレンジ:重要課題が残っている
赤:最重要課題が残っている
矢印は下記の内容にて傾向を意味しています。
緑:順調・達成を維持
黄:適度に向上している
オレンジ:停滞している
赤:悪化している
グレー:不明
ちなみに、
国連の常任理事国5カ国は、以下のような結果となりました。
フランス:8位(昨年 4位)
イギリス:17位(昨年 13位)
アメリカ:32位(昨年 31位)
ロ シ ア:46位(昨年 57位)
中 国:57位(昨年 48位)
国際的にリーダーシップを取っている(ハズの)国、アメリカ、ロシア、中国の三国がSDGsに貢献できていませんね。
【出典・参照画像】
SUSTAINABLE DEVELOPEMENT REPORT 2020
SUSTAINABLE DEVELOPEMENT REPORT 2021
https://dashboards.sdgindex.org/
https://dashboards.sdgindex.org/profiles/japan