新型コロナウィルスの感染者数が急減しました。
またしてもミラクルニッポン、欧米ではなかなか達しえないことかと。
日本人の意識、公衆衛生道徳の高さや、ワクチン接種率(2回目)が国民の6割を超えるなど、要因はいろいろあると思います。
もちろん楽観はできません。
12月には第6波が来ると言われていますが、ワクチン接種率はさらに高まっており、楽観はできないものの5波のような医療が逼迫するようなことにはならないのではないかとも言われています。
ワクチン接種率がこのまま上昇することは喜ばしいことです。
ただし、その中で、最近話題に上がっている「ワクチンパスポート」ですが、
これはいろいろな危機をはらんでいるのではないでしょうか。
本来、100%の効果効能は期待できないワクチン接種に対し、
ワクチンを打つことで現状の問題がすべて解決するかのようなニュアンスがメディアや政治家から発せられていること自体が問題でした。
きちんと正確なワクチン情報を持たないの人々の一部において、ワクチンを打ったことでなにをやっても許される感が持たれ、ひどい時は公衆の面前でもマスクをしないで騒いでいる人を見かけます。
現在でも、ワクチンをしない人が「他人に感染させても平気な人」という目で見られることがあり、すでに未接種者への差別感も生まれているなかで、さらに、ここに「ワクチンパスポート」が国や行政から発行されてしまえば、まさに水戸黄門の印籠のごとく扱われる。
葵の御紋の印籠は黄門様が持つから正しく利用されるのであって、万人がもったらいったいどうなるのでしょうか。
想像に難くない。
ワクチンは主義主張、心情的に拒む場合もあると思いますが、打ちたくても打てない人も事実存在します。
そういう人たちの生活を制限してしまう風潮を生み出す危険性のあることってどうかと思います。
私の知り合いの女性(40代)は、以前インフルエンザのワクチンを接種した際、とても酷い副反応がでたせいで、今回のワクチンも躊躇しています。
また、一回目のコロナワクチン接種後に心臓がバクバクして血圧が異常に上がった男性(50代)、その他ワクチンによる身体的ダメージを被る人々は少なからずいらっしゃる。
そんな方々に
「お店に入るな!」
「コンサートに来るな!」
「遊園地で遊ぶな!」
とするのは”差別”以外なにものでもないと思うのです。
「ワクチンを打ちました。ボク(ワタシ)は安全です。なにをやっても大丈夫です」
という人より、
「ワクチンは打ってません、でも公衆衛生を常に意識し、自分や自分以外の人にも気を付けています」
という人の方が信用できるし好ましい人物と思うのは私だけでしょうか。
ここまで書いていて恐縮ですが、ワクチンを接種することはもちろんよいことだと思います。
ただ、大切なことは、ワクチンを接種しようがしまいが、常に公衆衛生を意識し、偏見的差別がないようにしてもらいたいということです。
もちろん、もちろん、「差別」はすべての事象であってはならないことですからね。
いずれにしても、多数派というだけで正しいという風潮は危険です。
かのマークトウェインも言ってますよ。
『多数派は常に間違っている』
事実、ワクチンが接種され始めたころの街の声はどうでしたでしょうか?
私の記憶では「今は(接種を)考えていない。他の人の動向を見ている」
という意見がとても多かったかと。
これからも、その時その時の状況での判断が自分でできるよう、常に正確な情報を、偏らない情報を持っておきたいものです。
二度目、三度目のワクチン接種で「完了」ではありませんから。